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モーターの性能や部品について解説

ボートレースは、モーターボートレースが正しい呼び方です。
ボートレースだと漕艇も含まれるからです。

モーターボートレースがオリンピック競技に入らないのは、「助力」があるからです。
助力とはモーターそのもので、ボートレースの勝敗を決める最大要素と言っても良いでしょう。
競輪の脚力、競馬の馬力と同じようなもので<モーターが出ていなければ勝負になりません。

モーターはすべてヤマト発動機が製造しており、全国24場すべてヤマト331型を使用しています。

レーサーはボートレース場に行くと、抽選でモーターとボートを割り当たられ、事故でもない限り1節間同じモーターとボートでレースをします。

抽選でモーターを決めるのは、レーサーに不公平が起きないようにするためです。
誰でもチャンスが同じように巡ってくるようにすることで、レーサーの上昇意欲を促しているのです。
「誰にもチャンスがある」は、ギャンブルとして重要なことです。

抽選でモーターがレーサーに割り当てられるので、性能の良いモーターに当たったときに好成績を残します。
一般競走でもA1級が苦戦するときがあります。
その原因のほとんどが「悪いモーター」です。
舟券作戦でも、この点をしかっりと押さえておかなければなりません。

モーターが同一規格といっても、約400点の部品で構成されており、ガソリンが燃焼して金属が熱を持つと膨脹します。
1分間に6000回転以上もするので、均質に部品が膨脹しないと回転に抵抗が生じてきます。
良いモーターと悪いモーターの差は、ここから生まれるのです。

良いモーター、悪いモーターの見分け方は、モーター2連率を調べるのが一般的です。
いろいろなレーサーが乗って1着、2着になれば2連率が上がります。
誰が乗ってもダメなモーターは2連率が上がりません。
優勝戦に乗った回数、1着タイムも判断材料です。
B1級が乗っても優勝できるようなモーターは評価できます。
最近の乗り手と成績をチェックすれば、上昇モーターかどうかの判断もできます。

良いモーターに当たったレーサーは、そのまま走りますが、悪いモーターに当たると部品交換をしてパワーアップに挑戦です。

モーターの部品は約400点あるといっても、交換できる部品は限定されています。
モーターは1年間使用して、その後は廃棄処分されるため1年間性能が維持できるようにしています。
部品を削ったり、加工することは禁止です。
悪い部品を見つけ、良い部品と交換するだけです。
新品の部品がかならずしも良いわけではなく、中古の部品に交換する場合もあります。

部品交換をすると「部品交換情報」として公表されます。
大きな部品を交換するのは、それだけモーターが出ていないということなので、直前の展示航走などで部品交換の効果があったかどうかチェックする必要があります。

交換できる部品は
ピストン、リング、キャブレター、電気一式、クランクシャフト、シリンダーケース、キャリアボデーの8種類です。
これにプロペラ交換が加わります。

部品交換は整備士さんの許可がなければできません。
プロペラ交換は破損した場合に競技委員長の許可をもらって新プロペラに交換します。

モーターのパワーアップは部品交換だけではありません。
気温に合わせてガソリンの供給量を変えるニードル調整、プラグの点火位置、ギヤケースのギヤのかみ合わせの調整など目に見えない個所をつねに調整しています。
レーサーの取材コメントなどを読んでモーターの調子を判断することが大切です。
特に気象の変化があった場合は、前日の調整だとうまく対応できなくなるので、当日のモーターの動きをチェックする必要があります。
直前の展示航走などは必ず見るようにしましょう。

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