ボートレースの予想屋さんは、ボートレース場の花形でした。
「でした」と過去形にしたのは、電話投票やボートレースチケットショップが増えたことで、ボートレース場に行くお客さんの数が減ったからです。
ナイターレース場では、レース場での売上げは10%を切ることもあります。
予想屋さんはお客さんに1枚100円で予想メモを渡して商売をしているので、お客さんが減ればそれに合わせて収入も少なくなります。
ここでは予想屋さんの仕事の仕組みを紹介しておきましょう。
競艇の予想屋さんになるには見習い期間がいる
予想屋さんはボートレース場の敷地を使って商売をしています。
人数に制限があります。
予想屋さんの組合があり、組合員として認められなければ仕事でできません。
「研究会」「コンサルタント組合」「ガイド協会」といった名前がついており、組合加入には組合員の承認と入会金が必要です。
正式に組合員として承認されるためには、予想屋さんの下で1年間の見習い期間が必要です。
予想屋さんのメモは2連単
組合員と承認されれば、予想台に立って商売です。
ボートレースの予想屋さんは、ボートレース初開催からありました。
まだボートレースを知らないお客さんのために舟券の買い方からルールまで教えなければなりませんでした。
その役を買ったのが予想屋さんでした。
競輪がボートレースの前に先発事業としてやっていたので、競輪の予想屋さんからの兼業、転業が多かったと聞いています。
予想メモは1枚100円です。
メモ用紙は予想屋の組合が指定したものを使用しなければなりません。
予想は2連単でやります。
統一したのは、予想コンクールなどで順位を競うときに点数がばらばらでと比較できないからです。
予想したメモは発売が締め切られると発表します。
メモと内容が違わないようにお客さんに見せるためです。
競艇の予想屋さんは2つのタイプにわかれる
予想屋さんには大きく分けて2タイプがいます。
本命予想か穴予想なのかです。
お客さんの好みもあるのでどちらが良いといった判断はできませんが、予想屋さんの強味はレース直前に予想できることです。
開門前からスタート練習を見て、当日のモーターの動きをチェックしています。
毎日レースを見ているので、モーターに関しても知識が豊富です。
ボートレース場に行くと多くのお客さんを引き付けている予想屋さんがいます。
口上を聞くだけで100円の価値があるでしょう。
しかし、予想屋さんだけではなく名物の焼き鳥屋さんも閉店するなど、ボートレース場の入場者は減る一方です。
賑わいを取り戻すための対策が必要です。